Class of 2014・男性・企業派遣

 

なぜHECを選んだか?

① プログラム期間: 

現実的な理由として、企業派遣で期間の制約があった事から、2年未満のプログラムが主流の欧州ビジネススクールに絞り、学校選びを行っていた。一方で、帰国後に学んだ内容を還元出来るよう、じっくり理論から学んで消化出来るプログラムである事も重要と考えていた。そのような中で、16ヶ月間という期間で、ケーススタディ一辺倒ではなく、講義形式も重視するHECのプログラムが最も自分のニーズに合っていた。

 

② Diversity

自身の仕事柄、様々な国々の企業との付き合いが多い事から、世界各国から様々な文化的バックグランドを持った学生が集まる環境で、なるべく多様な価値観に触れておきたかった。また、自身が製造業出身である事もあり、職業経験の面からも多様な背景を持つ学生と学びたかった。HECはその両面でのDiversityを重視しているのが大きかった。

 

③ フランス:

上記2つの観点から絞り込んだ中で、最後の決め手は、ロジックを超えて、やはり「フランス」という国が良いという想いだった。学生時代に挫折した第二外国語に再度挑戦したいという気持ちと、最初の欧州出張でフランスを訪れた際の良いイメージから、どうしてもHECに魅かれていた。

 

MBAに来る前はどこで何をしていたか?

製造業の調達部門からの企業派遣。

 

HECの経験の中でこれというものをあげるとしたら何か?なぜか?

MBAT: サッカーチームのキャプテンをやる機会に恵まれ、勉学の合間にプログラム初期から定期的に練習を行い、セレクションや試合の運営等を行った。日本でも同様の経験はあったが、圧倒的に自己主張の強いチームメイトを纏めていくのは、日本人をマネージする事との違いを肌で感じて、自分の強みや弱みを認識する事が出来る勉学を超えたかけがえのない経験だった。MBAは全体を通して貴重な経験の連続だったが、その中でもとりわけ一生涯の宝となる経験だった。

JAPAN WEEK: 各国の学生が行う文化紹介イベントの一貫で行う日本文化紹介イベント。MBA期間中で唯一の日本人学生同士で行う所謂グループワーク。他国の文化紹介イベントだったり、普段の多国籍の学生によるグループワークとの比較を通じて、自分自身が無意識のまま持っていた「日本人」としての文化的な特性や強み、弱みというのを客観視出来る貴重な機会だった。

 

HECの授業の中でこれというものをあげるとしたらどれか?なぜか?

① Financial Dimension of Strategic DecisionsQuiry教授)

Finance関連の講義はどれも難易度が高いが、好奇心を駆り立てられる授業ばかりだった。その中でも特に面白かったのが、元BNP Paribas役員の看板教授であるQuiry教授による本講義。破綻した企業の財務諸表を用いての財務分析、欧州でのM&A事例における買収価格検証など、実際の企業の戦略的な意志決定をファイナンスの視点から学ぶ。豊富な実務経験に裏打ちされた示唆に富んだ質問が投げかけられ、教授の巧みなプレゼン術もあって、毎回惹き込まれる講義だった。

② B to B marketing Dalsace教授)

元ミシュランのマーケティング部門での業務経験があり、日本での勤務経験もある教授による授業。自分がB2Bの世界で購買部門に身を置いている事もあり、逆に売り手側の視点や手法を知る為に受講したもの。価格設定における考え方といった理論的観点と、意思決定者の見極めといった実務的観点の両面において学ぶ点があった事は元より、教授の実務経験から日本企業を引合に出しての説明が多くあり、欧米企業から見た日本企業の特質まで見える貴重な講義だった。

③ LEGO (Leadership in Global Organization) Yong教授)

最後のSpecializationで選択したプログラムのBackbone授業。新設された専門履修科目で、グローバル企業においてリーダーシップに焦点を当てて、ソフト面での能力開発を行う授業。例えば、人間の心理的な側面から、自身の意思決定に際して注意すべき事項は何か、あるいは、如何にCreativityを発揮しうるようチームでの議論を導いていくか、といったテーマについて、毎回異なるグループでの作業を通じて学んでいく。自身の帰国後のキャリア形成を考えるに当たって、組織の中でリーダーシップを取っていく上で欠けていた観点を豊富に示してくれた気づきの多い講義だった。

 

MBA後はどこで何をしているのか?

企業派遣だったので、派遣元の会社の調達部門に戻っている。

 

今の仕事を得るうえでand/or今の仕事をする上で、HECでの何が役立っているか?

第一は、ソフト面になるが、今まで持っていた観点に加えて、リーダーシップや多様性に対する観点や尺度が新たに加わったような感覚で、常に物事を判断するようになった。自分自身が業務を行う上のみならず、周囲の業務を見る上でも、観点が増えた事で日常業務の中で気づき学ぶ事が増えた。

第二は、アカウンティング、ファイナンス、ストラテジー、マーケティングといった側面を総合的に学び、ハード面がバランス良く充実した事で、会社や事業全体の経営・事業方針や事業戦略に対する理解がはるかに高まっている。自身の業務遂行上だけでなく、周囲へ咀嚼して伝えられるという意味でも、理解度が高まった事は大きい。

第三は、社外で利害関係を配したフラットな関係性において、多様性に富んだ背景を持つビジネスパーソンと共同作業を積んだ中で得られた、自分自身の能力・特性に対する理解と自信は、日常業務の様々な局面において大きな財産となっている。

 

その他

HECは「多様性」を一つのキーワードとしているが、そのコンセプトに魅かれた学生が集まり、共に学べるという点は大きなメリットだった。国籍や職業上の背景にとらわれず、多様性がある事に対して関心を持って、自然と相手と接する事の出来る雰囲気であったのが、より自分のHECでの学生生活を豊かにしてくれた要因だと強く感じている。