入学年月 

 2018年1月

 

勤続年数(就活当時)

 11年

 

MBA後の就職先(業界、職種、職位)

 Internet / Sales / Industry Manager

 グーグルで大手企業のマーケティング・コンサルテーションを行っています。

 

MBA入学前の経歴(業界、職種、職位、業務内容等)

 広告代理店にて証券・ペットフード・ファッション・インターネット・飲料等の業界を担当し、マーケティング/メディア/クリエイティブ/PR/コンテンツ制作など広告領域全般をプロデュース。

 

MBA入学の動機

 まず、海外留学に昔から憧れがあり、いつかドラマ「Glee」のように底抜けに明るく楽しいキャンパスライフを送りたい、と願っていました。また、社会人になってから外資系クライアントを担当することが多かったにも関わらず英語がまともに話せない自分に劣等感を持っていて、英語が上手な先輩は海外を飛び回り、自分はひたすら国内の仕事をやるという状況を変えてグローバルに活躍したい、という気持ちが歳を取るごとにどんどん強くなって行きました。

 英語にどっぷり浸かろう!と一念発起して2015年にフィリピンへ短期英語留学をし、たった二週間だけでしたが、アジア各国から集まる学生と友達になり、「留学ってなんて素晴らしいんだ」と感じ、本気で留学を目指すことにしました。それでもMBAには興味はなく、政治や芸術など自分の好きなテーマで留学したいなと漠然と考えていたのですが、あるとき、一緒に仕事をしていた後輩が突然 London Business School に留学をすると宣言をしてチームを抜け、大忙しの時期に去っていった彼を恨めしく思う反面、そんな人生の選択肢があるのかと気づかされ、MBAの情報を収集することにしました。すると、クライアントにもMBAホルダーが数多くいることを発見し、色々な人に話を聞いた上で、英語力の向上・キャリアチェンジ・グローバルで活躍するための知識やスキルなど様々な要素を総合的に評価してMBA留学を決意しました。

 

当時の志望業界・職種

 今まで経験した広告業界とは全然違うことをやりたい、と考えていて、投資銀行・コンサル・スタートアップ・ラグジュアリーブランドのどこかに行きたい、また、日本を脱出して海外で働きたい、と考えていました。

 

インターン先(業界、職種、業務内容)

インターンでどんなことをやったか

 Double Degree Program (HEC & NYU)をしたので、夏休み期間にフランスから帰国し、アメリカ行きのビザ申請などの準備が必要だったことからインターンはしませんでした。ただ、Double Degreeの受験と同タイミングで、ドイツテレコムのインターナルコンサルティングのインターンを受験し、結果的には落ちましたが本社(ドイツのボン)で半日の面接を受けたのは、その後の就職活動に向けて非常に良い経験になりました。

 

就活スケジュール

1.合格後~渡仏前

 渡仏(2018年1月)までは就職活動については何も行いませんでした。しかし、夏のインターンを獲得するには渡仏前の秋・冬が主戦場であり、January Intake の方々は事前の情報収集および早めの動き出しが必要になります。

 

2.1年目(2018年1月〜8月)

 HECでのキャリア・イベント、Tech Clubとキャリアセンターが企画したTech Treck(テック系企業の訪問ツアー)などでネットワーキングをしつつ、テック系企業を中心にヨーロッパでのインターンを狙いました。特にドイツテレコムのインターナル・コンサルティング部門は本社で半日かけたヘビーな面接で、最終的にオファーはもらえませんでしたが、Vice President 含め面接官から2回も直接フィードバックをもらい、その後の就職活動の助けとなる非常に大きな経験ができました。

 その後、夏からNYUにダブルディグリーで転入することになったため、インターンはやめて、日本での一時帰国中に転職サイトでスタートアップに繋いでもらい、起業アイデアを経営層の方達に見てもらうなどしていました。 

 

3.2年目(2018年9月〜2019年2月)

 2018年9月から、コンサル/製薬会社/商社/テック系 のフルタイムに応募し、アメリカでの就職活動1割、日本での就職活動9割くらいのチカラの入れ方で進めました。アメリカもしくはヨーロッパに卒業後に残るのが元々の目標でしたが、語学力やVISA問題などを言い訳に日本での就活比重が高くなり、また、準備をしっかりして面接に臨んでいくと相当に忙しくなりました。

 

就活を終えての所感

 「準備がすべて」です。特に海外の就職活動では、レジュメを出すだけだと面接に呼ばれることすらハードルが高く、ネットワーキングをしてリクルーターや部門のキーマンなどに会って事前にアピールしておくことが必須。また、面接前には企業のホームページ、フィナンシャルステートメント、ニュースなどに目を通して自分なりの課題・戦略仮説を持っておき、また、複数名の社員(or 元社員)と話をして志望動機および分析を磨くことが非常に大事でした。そして、ケース課題を含めて面接の具体的な質問を思いつく限り想定&練習&フィードバックをもらって磨き上げることができると、自信を持って臨むことができると思います。

 

HECで力を入れて活動したこと、やったらよかったこと

 「できるだけたくさんの人と交流する」「積極的に様々なジャンルのイベントに参加する」この2つはずっと意識していました。MBAの醍醐味は、野心を持った個性的な人たちが世界中から集まり刺激しあうところ、だと個人的に思っています。

 30代も半ばになり同じ仕事を長年やっていると、同じような考えを持ったネットワークの中に知らず知らずに閉じこもっているものだなあと、留学中は毎日気づかされました。オイル&ガス業界の同級生が大海原の石油プラントで何ヶ月も働いた話や、中国でワイン事業展開をするフランス&コロンビアのカップルなど、留学中はネットワークを少し広げるだけで新しい知識とインスピレーションをもらえることがとても楽しかったです。就職関連でいうと、HECのキャリアセンターが提供するトレーニング・セッションは全部出ることをオススメします。プレゼンテーション、給料交渉、ネットワーキング方法などを実践的に教えてくれます。

 もっとチカラを入れたかったことは、「現地での就職活動もしくは起業」です。日本に戻ってきた後でも海外就活は可能ですが、やはり現地で開拓者精神を持って飛び込んで行くことは何よりも代え難い経験で、英語が下手で恥をかいたり大失敗したり色々ありましたが、学生だからこそできる失敗をもっとしたかったなと思います。

 

HEC MBAがどのように現在の業務に活かされているか。

 留学を通じて、スキル面と精神面で大きく成長できたと感じています。正直、留学後も昔と同じく広告に関わる仕事なので実務面で求められるものはあまり変わっていないのですが、一言でいうと「自信がついた」と思います。ずっと広告の仕事しかしたことがなかったので、ファイナンス/統計学/ストラテジーの3つを学び、自分の中で漠然としていた領域がモヤが晴れたように明瞭になり、常に「経営者視点」で考えるようになったというのは大きな変化でした。また、ダブルディグリーのためパリで半年、ニューヨークで1年を過ごし、ヨーロッパとアメリカの価値観を両方体験することで、人に対しては非常にフラットな視点になりました。人種・言葉・肌の色など関係なく、一人の人間として相手をみるというか、人類みな兄弟、というか、様々なバックグラウンドの人と仲良くなることが幸せに思えるのは、留学したおかげかと。

 

HEC受験生へのアドバイス

 受験中は、TOEFL/IELTS/GMATの点数が上がらない、この学校でいいのか分からない、何ならMBA留学が本当に必要なのか分からない、と悩みがたくさんやってくると思いますが、安心してください。留学して卒業した後も、英語が思ったより上手くならない、この就職先でよかったのか分からない、という悩みがきっと待ち構えていることでしょう(笑)。

 ですが、MBA留学をしなければよかった、とは思わないはずです。大金をつぎ込み、大きな期待を抱えて留学し、現実とのギャップに苦しみ孤独に部屋に引きこもったり、新しい友人たちと朝まで飲み明かしたり、不安だったプレゼンが大ウケしたり、上手く行くこと行かないこと、全てひっくるめてそれが留学であり、人生は死ぬまで勉強だなと。

 20代、30代、時には40代でたくさん新しい人と出会い、学べる機会はプライスレスなので、年々高騰する学費に留学仲間と文句を言いつつ、MBAは良かったねと語る日々をお楽しみに!

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